介護施設様に於かれましては誤嚥性肺炎の予防のため、従来より様々な取り組みをご尽力されておられることと思います。
しかし介護保険の改正に際し、これらの取り組みが一層求められるようになっている中、その対応に苦慮されておられる施設様もいらっしゃるのではないでしょうか?
当院ではそんな施設様のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
介護現場に携わられておられる皆様にとっては釈迦に説法ですが、口腔衛生状態と肺炎の発症には密接な関係があります。
肺炎予防のためには口腔ケアは非常に重要な要素ですがただ口腔ケアを行えばいいという訳ではありません。
こちらのグラフは同一施設で口腔ケアに関する専門的教育を受けていない介護スタッフが口腔ケアを行った群と、口腔ケアの専門的トレーニングを受けた歯科衛生士が口腔ケアを行った群で比較すると、明らかに専門的教育を受けた上での口腔ケアの方が肺炎の発症率が少ない結果が得られています。
このことから口腔ケアを行うことはとても重要ですが、ただ行えばいいのでは無く口腔ケアそのものの質も問われております。
口腔ケアや誤嚥防止のための肺炎予防を行うために我々歯科医師・歯科衛生士が専門家として利用者の方に医療サービスを提供することも大事ですが、それよりももっと大事なことがあります。
それは日々ずっと利用者の方と接しておられる施設職員の皆様に口腔ケアや誤嚥防止のための知識や技術を身に着けていただくことです。
そのため当院ではこのような施設の職員様向けに研修会を行っております。
当院では施設様が実施されるミールラウンドにも積極的に参加致します。
専門的教育を受けた歯科医師・歯科衛生士が歯科専門職からの観点でミールラウンドで助言をいたします。
入所者全員に完璧な口腔ケアや嚥下機能精密検査を行うのは限られたマンパワーの中では実際には不可能です。
そのためにはより厳密な口腔ケアや嚥下機能精密検査が必要な方を大まかにふるい分けるスクリーニングの実施が重要です。
当院ではご同意いただいた利用者様全員に嚥下機能スクリーニングを実施いたします。
食事の経口摂取について判断に迷う場合、嚥下精密検査を行います。
特に老人保健施設様は栄養の経口移行で苦慮されることがしばしあろうかと思います。
当院では施設に訪問して嚥下内視鏡検査(VE)などを用いて嚥下の精密検査を行っております。
経管栄養から経口移行を安全に行うにはとても強力なツールになります。
栄養の経口移行をしていくため、嚥下直接訓練や食形態の見直し、食事時の姿勢の設定、食事介助時の注意点など個々の状態に合わせて、安全かつ効率的に職員様が実施できるよう助言を行っております。
認知症に関しては今まで、京都府主催で歯科医師対象の研修会や、地域の医療介護専門職向け研修会などの講演実績も多数あり、歯科医師の観点から認知症及び認知症類似疾患への対応も行っています。
介護施設様に於いて段階的に義務化される介護DBであるLIFE(VISIT+CHASE)からの口腔衛生管理・経口移行・経口維持などのためのPDCAサイクル構築の支援をいたします。
一般社団法人 日本摂食支援協会で提供されるシステムを導することで、施設職員様の事務処理の軽減につながるとともに、施設様の科学的介護推進体制加算などの支援につながります。
介護を必要とされる高齢者の食支援を行うには、管理栄養士や言語聴覚士などの専門職の役割は非常に大きいです。
確かに栄養や食形態については管理栄養士、飲み込みについては言語聴覚士の方々が得意にされてます。
しかし実際に食事をするには食材を噛みちぎってすり潰す咀嚼(そしゃく)を無しには語れません。
もし咀嚼の評価を無しに食支援を行うと、むやみやたらにこのようなペースト食が過剰に提供され、結果QOL、栄養状態とも低下してしまいます。
この咀嚼を評価し、治療できるのは唯一歯科医師のみです。
この強みを活かして歯科医師ならではの食支援を提供していきます。